知っておきたいカードローン会社の特徴:地方銀行

知っておきたいカードローン会社の特徴:地方銀行

知っておきたいカードローン会社の特徴:地方銀行

何かと注目される機会が増えた銀行カードローンですが、貸し出しの主体となっているのはメガバンクではなく「地方銀行」であることは、あまり知られていません。
メガバンクと地方銀行は、どのような点が異なり、提供するカードローンにはどのような特徴があるのでしょうか。
今回は地方銀行と提供するカードローンについて見てみましょう。

地域経済の中心となる「地方銀行」

地方銀行とは、地域金融の担い手として、地元に張り巡らした店舗・現金自動預払機(ATM)などにより、個人や中小企業の多様なニーズに応える金融サービスを提供することを目的とする銀行です。
その預金総額248兆9094億円、貸出残高は185兆7991億円にものぼり、地域経済のみならず日本経済を支える、重要な役割を果たしているとも言えます。

加盟する協会によって異なる?「第一・第二地方銀行」

一口に地方銀行と言っても、一般社団法人全国地方銀行協会の会員銀行は第一地方銀行、一般社団法人第二地方銀行協会の会員銀行を第二地方銀行と分けることがあります。この二つはどのような点が異なるのでしょうか。
第一地方銀行と第二地方銀行はその成り立ちが異なり、設立当初から銀行だった第一地方銀行、より小口の融資(無尽)を主な業務としていた無尽会社が前身の第二地方銀行と呼ばれ、2017年(平成29年)6月時点では、第一地方銀行は64行、第二地方銀行は41行が存在しています。

進む地方銀行の大規模再編

全国で100行以上が存在する地方銀行ですが、金融ビッグバンをきっかけとして銀行持ち株会社の解禁や銀行同士の合併、グループの再編、そして異業種の参入など、大規模な再編が進められています。
全国銀行協会のサイトから引用して、直近10年の銀行の協業・合併の動きを見てみましょう。

  • 2007年(平成19年)4月…ふくおかフィナンシャル・グループ(FG)(福岡銀行+熊本ファミリー銀行)
  • 2007年(平成19年)10月…ふくおかFG(ふくおかFG+九州親和ホールディングス(HD))
  • 2009年(平成21年)10月…フィデアHD(北都銀行+荘内銀行)
  • 2009年(平成21年)10月…池田泉州HD(泉州銀行+池田銀行)
  • 2010年(平成22年)3月…関西アーバン銀行(関西アーバン銀行+びわこ銀行)
  • 2010年(平成22年)5月…池田泉州HD(池田泉州HD内部での経営統合)
  • 2012年(平成24年)10月…じもとHD(きらやか銀行+仙台銀行)
  • 2012年(平成24年)9月…十六銀行(十六銀行+岐阜銀行)
  • 2014年(平成26年)10月…東京TYFG(東京都民銀行+八千代銀行)
  • 2015年(平成27年)10月…九州FG(肥後銀行+鹿児島銀行)
  • 2016年(平成28年)4月…コンコルディアFG(横浜銀行+東日本銀行)
  • 2016年(平成28年)4月…トモニHD(トモニHD+大正銀行)
  • 2016年(平成28年)4月…東京TYFG(東京TYFG+新銀行東京)
  • 2016年(平成28年)10月…めぶきFG(足利銀行+常陽銀行)
  • 2017年(平成29年)4月…ふくおかFG(ふくおかFG+十八銀行)

引用:最近の銀行の合併を知るには – 全国銀行協会
このように、直近10年に限っても銀行間での協業・合併の動きは活発化していて、この動きは地方銀行の提供するカードローンにも大きく影響しています。

地方銀行の提供するカードローンの特徴とは?

銀行カードローンの主役である地方銀行カードローンには、どのような特徴があるのでしょうか。その特徴を見てみましょう。

一つの銀行が複数のカードローンを提供している

消費者金融カードローンやメガバンクのカードローンは、基本的に一社が一つを提供していますが、地方銀行カードローンは目的や用途に応じて複数のカードローンを提供していることが珍しくありません。
特に第二地方銀行はその傾向が強く、住宅ローン利用者や女性専用など、利用者の属性に合わせたさまざまなカードローンを提供する傾向があります。

銀行サービスの利用で利率引き下げなどの優遇サービスの対象

複数のカードローンを提供していることとあわせて見逃せないのが、公共料金の口座引落や住宅ローンの利用など、銀行サービスの利用に応じて利率引き下げなどの優遇サービスの適用対象になることです。
銀行によって条件やサービス内容は異なりますが、おおむね1%程度の利率引き下げや数千円程度の金券が期待できるので、上手に利用できれば見逃せないサービスと言えそうです。

申し込みできるのは営業区域内に居住・勤務している人

このように魅力の多い地方銀行カードローンですが、相応のデメリットもあります。もっとも大きなデメリットとしては、ほとんどの地方銀行カードローンは対象者を営業区域内の居住・勤務者に限定していることがあげられます。
また、ウェブ事前申し込みなど手続きの簡略化も進みつつありますが、多くの場合口座開設や店舗での手続きが必要など、全国展開する消費者金融カードローンやメガバンクカードローンと比べると不便な点が多いのもデメリットと言えるでしょう。

おわりに

地域経済の中心としての役割が期待される地方銀行ですが、長引いた景気低迷やマイナス金利政策によりその経営状況は苦しく、個人向け融資を重視するためにカードローン融資の拡大に力を入れています。
そのため、地方銀行カードローンには魅力的な条件で借りられるものがあるのも見逃せません。カードローンを比較・検討するときには、地方銀行も有力な選択肢と言えるでしょう。

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