新生銀行カードローン「レイク」縮小とカードローンの使い分け

新生銀行カードローン「レイク」縮小とカードローンの使い分け

新生銀行カードローン「レイク」縮小とカードローンの使い分け

新生銀行カードローン「レイク」の新規融資が2018年(平成30年)3月末で取りやめになり、サービスが見直し・縮小されることが発表されました。
なぜ、収益の大きな柱とも言われているカードローンの取り扱いを終了するのでしょうか。今回は、報じられた内容から、銀行とカードローンの関係を見直してみましょう。

今回発表された見直しの内容

新生銀行カードローン「レイク」の取り扱いを縮小

発表によると、新生銀行が銀行本体と関連会社で提供している3つのカードローンのうち、「スマートカードローン プラス」と「ノーローン」は現状のまま存続させ、「レイク」の新規融資を2018年(平成30年)3月末で取りやめ、その後の取り扱いを大幅に縮小するとしています。

新商品を検討

また、新生銀行カードローン「レイク」にかわる新商品は現在検討中であり、これまでの利用者にアプローチする戦略は維持するとしています。

なぜサービス見直しの対象となったのか

消費者金融カードローンと銀行カードローンのイメージの違い

なぜ今回のようなサービスの見直しとリニューアルが実施されることになったのでしょうか。会見では新生銀行カードローン「レイク」の消費者金融カードローンとしての認知度が高く、メインターゲットとして新生銀行の顧客層には抵抗感があったことをあげています。

イメージの違いにより伸び悩んだ利用率

新生銀行カードローン「レイク」の2017年9月末のレイクの貸付残高は2673億円(前年同月末比18%増)とグループ全体の無担保融資の半分強を占める一方、新生銀行口座保有者に限ったときの利用率は5%未満だったと報じられています。
このように、全体としての伸びは好調だったものの、従来のブランドイメージが強かったことから狙いとしていた口座開設者の利用が進まなかったことが今回の見直しの原因とされています。

新商品はどうなる?

発表の中では、新たな商品を開発・提供することも発表されました。現時点では詳細は決定していないようですが、従来の顧客層に加えて若年層の取り込みも図るため、人工知能(AI)の自動対応の活用をはじめとするさまざまな技術の導入を検討しているとされています。
また、ブランドイメージが根強く残っていたことが今回のサービス見直しにつながった経緯から、新商品では名称の変更も含めて検討するようです。

性格が異なる銀行カードローンと消費者金融カードローン

少額・短期の借り入れに向く消費者金融カードローン

現在でも最短即日審査・即日融資に対応していることが珍しくない消費者金融カードローンは、素早く借り入れができる反面、限度額は比較的低く実質年率も高いため、少額・短期間の借り入れに向いているカードローンです。

まとまった借り入れに向く銀行カードローン

これに対して銀行カードローンは、即日審査・即日融資に対応していることは珍しいものの、限度額が大きく実質年率も低利率であることが多いため、長期間のまとまった借り入れに向いているカードローンといえます。

カードローンは使い分けが肝心

このように、カードローンは提供している金融機関によってその性格が異なり、使い分けが肝心です。今回のレイクのサービス終了は、この使い分けを無視した再編が大きな原因の1つと言えそうです。

おわりに

これまで安定して拡大が続いてきた銀行カードローンですが、相次ぐトラブルにより銀行カードローンには逆風が吹く一年となりました。
今回の新生銀行カードローン「レイク」の新規融資の停止はそんな一年を象徴するような出来事と言えそうです。

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