
個人向け融資の中でも無担保・無保証人で利用できるのがカードローンの特徴ですが、その審査には利用者が提出するさまざまな情報とあわせて、「信用情報」が活用されています。
カードローンに限らず、個人向け融資のさまざまな場面で登場する信用情報ですが、その実態はあまり知られているとは言えません。
今回は、カードローンの審査を左右するとも言われている信用情報がどのようなものかを見てみましょう。
カードローンの利用に影響する?信用情報とはなにか
「信用情報」は取引状況を客観的に記録した情報
信用情報とは、クレジットカードや各種ローンなど、現金を使わずに「個人の信用(期日までにお金を支払うという約束)」にもとづく取引(信用取引)の契約内容や返済・支払いの状況、利用残高などの取引履歴を、客観的に記録してまとめた情報です。
一昔前までの信用取引と言えば、自動車や住宅の購入といった数百万円から数千万円単位のまとまった金額の買いものをするときのローン程度に限られていました。しかし現在では、1人で複数枚持ちが珍しくなくなったクレジットカードにより、信用取引はかつてなく身近なものになり、信用情報が生活に与える影響も大きくなっています。
信用情報にはセンシティブな情報は含まれない
信用情報に記録されるのはあくまで信用取引の利用状況に関する情報だけであり、思想・信条や趣味など、センシティブ(機微)な個人情報は信用情報に含まれません。
信用情報とカードローン利用の関係
カードローン審査に大きく影響する信用情報
利用者のそれまでの信用取引の内容を記録した信用情報は、クレジットカードやカードローンなどの信用取引に申し込みをしたときの審査の参考情報となります。このときには、申し込みから借り入れ・返済完了までに、返済遅延などのトラブルがなかったかなどの利用中の状況が参照されます。
信用情報を参考にして審査がおこなわれる
過去の信用取引の内容が申し込みから借り入れ・返済まで全て記録されている信用情報は、新たな信用取引のときに利用者にどの程度の信用が付与できるのかを判断するための重要な参考資料の1つです。
信用情報はカードローンに限らず、新たに目的別ローンやクレジットカードに申し込みなど、信用取引を利用する取引の審査全般で活用されています。
信用情報を収集する「信用情報機関」
お金の取引記録というもっともパーソナルな個人情報である信用情報は、漏えいしたときのリスクは一企業に背負いきれるものではありません。そこで、信用情報を利用する金融機関やローン会社が信用情報の適正利用のために設立したのが「信用情報機関」です。
基本的に信用情報は信用情報機関で一括して記録・管理されることになっていて、利用者がカードローンやクレジットカードに申し込みをしたときに、申し込みを受けた会社は信用情報機関に照会して利用者の信用情報を確認します。信用情報の確認は金融機関やローン会社の利用が中心ですが、個人の申し込みによる確認にも対応しています。
信用情報機関は、信用取引の健全な発展を支える社会インフラとして、欠かせない役割を果たしているのです。
おわりに
融資の可否や借入限度額の決定といった借入条件を決定する審査を大きく左右する信用情報は、その重要度とは裏腹に仕組みや内容が詳しく知られているものではありません。
その仕組みや内容を知ることで、よりまとまった金額の利用も期待できるので、信用情報の大まかな仕組みは知っておいて損はないといえるでしょう。