
カードローンの審査に大きく影響すると言われている「信用情報」は、一定の手続きを踏まえることで個人でも登録されている情報を確認することができます。しかし、確認のときに注意するべきポイントを踏まえることで、より効率よく確認することができます。
今回は、開示された信用情報の見方について、CICの信用情報開示報告書を参考にほかの信用情報機関のものと合わせて見てみましょう。
情報開示で確認できる情報の内容
申込情報
クレジットやローンなどの申し込みをしたときに、融資をする会社が審査のために信用情報を確認したかを確認できます。
クレジット情報
クレジットやローンなどの契約内容や支払い状況、残高など、実際の借入条件に関する情報です。
利用記録
利用状況や返済状況を調査するために、クレジット会社などが信用情報を確認した記録です。利用記録は申し込み情報やクレジット情報とは異なり会員会社には通知されず、信用情報の登録対象者のみが確認できます。
開示報告書を見るときのポイント
契約内容・契約日時
契約内容・契約日時は、金融機関と契約者が、どのような契約をどの時点で結んだかの記録です。ポイントとなるのがどのような性格の金融商品を契約しているかを知る「商品内容」であり、その内容に応じて8種類のいずれかに振り分けられます。
入金状況
契約に基づいた返済が実施されているかを確認するのが、入金状況です。入金状況では返済状況に応じて7つに分けられ、該当月にどのような返済がされたかをひと目で確認することができます。入金状況は右に進むほど時間がさかのぼり、過去24カ月(2年)分が記載されます。
返済状況・経過状況
返済がどのように進められているかをまとめたのが、返済状況・経過状況です。返済状況・経過状況は審査で特に重視されると言われていて、何らかのトラブルがあったことを意味する「異動」の記載があると、審査を通過することが難しくなると言われています。
信用情報機関によって違う開示報告書の呼びかたとポイント
登録情報開示報告書(全国銀行個人信用情報センター)
銀行系の信用情報機関である全国銀行協会では「登録情報開示報告書」と呼ばれ、信用情報のほかにも不渡り情報や官報情報など、融資機能を持つ銀行ならではの情報開示にも対応しています。銀行系であるため、担保や保証人欄など、CICの信用情報開示報告書にはない項目も設定されています。
また、本人以外にも必要な書類や手続きを踏まえることで、法定代理人や任意代理人、法定相続人による開示請求にも対応しています。
信用情報記録開示書(JICC)
貸金業系の信用情報機関であるJICCでは「信用情報記録開示書」と呼ばれ、貸金業者からの借り入れやキャッシングの契約が記録されている「ファイルD」とクレジットや金融機関との契約を記載した「ファイルM」、そして照会情報を記録した「照会記録開示書」の3種類にわかれています。
大きな見方はCICの信用情報開示報告書と同様ですが、契約の返済状況がより細かく分かるようになっている点で違いがあります。
おわりに
カードローンに限らずさまざまな個人向け融資の審査に大きく影響する信用情報ですが、その開示請求の手順や開示された書類の見方を知っておくことで、自分の信用情報を事前にある程度把握することができます。
もちろん、信用情報だけで審査結果が決まるわけではないため、信用情報だけに注目するべきではありませんが、必要なときに審査に通るためにも、その請求方法や見方を知っておいて損はないでしょう。