カードローンの返済に欠かせないATMサービスを提供するコンビニ銀行の違い

カードローンの返済に欠かせないATMサービスを提供するコンビニ銀行の違い

カードローンの返済に欠かせないATMサービスを提供するコンビニ銀行の違い

コンビニエンスストア大手「ローソン」の子会社である株式会社ローソン銀行は、2018年(平成30年)9月10日に今後の事業方針と提供するサービス内容を明らかにしました。大手コンビニグループが提供する金融サービスとして先行するセブン銀行と比べて、どのような点が異なるのでしょうか。
今回は、ローソン銀行とセブン銀行のサービス内容の比較と、カードローンへの影響を見てみましょう。

生活に密着した金融サービスの提供を目指すローソン銀行

ATMとリテール事業からはじまるローソン銀行

ローソン銀行は現金自動預払機(ATM)事業と個人向けのリテール事業から業務をはじめて、数年程度をめどに新しい決済手段や資産形成をサポートする商品の提供など、生活に必要な金融サービスの開発・提供を目指すとしています。

ATM以外の金融商品の提供も目指す

また、生活に必要な金融サービスの開発・提供により、ローソンなどの街中店舗を利用する消費者向けに、より利便性の高い金融商品の提供を予定しています。サービス開始時点ではATM事業に限られますが、2019年1月に予定されているクレジットカードの発行を皮切りに、各種金融商品の開発・提供が検討されているようです。

ローソン銀行が開業当初に提供するサービス

より利便性を高めるATM事業

ローソン銀行では、ATM事業を業務の中心としています。前身のローソン・エイティエム・ネットワークスから提供していたATMサービスを拡大して、ATMの利便性をより高めるとしています。

個人と法人で別内容を提供するリテール事業

ATMを利用した金融サービスの提供(リテール事業)では、個人顧客と法人顧客を対象として、内容の異なるサービス提供が検討されています。
個人顧客には、普通預金・定期預金の預金口座とインターネットバンキング、ネット決済が提供されます。また、今後の許認可の取得を前提として、2019年1月からクレジットカードの発行も予定されています。
主にローソン加盟店のオーナーが想定されている法人顧客に対しては、法人普通預金と法人インターネットバンキングをはじめ、ローソン加盟店を対象とした売上入金や給与振り込みといったサービス提供が予定されています。

先行するセブン銀行と比べるとどうなる?

時間外で不利な手数料

セブン銀行

引き出し 7時から19時:無料・19時から7時:1件ごとに108円
預け入れ 24時間無料
口座振込 セブン銀行宛て:54円・他行宛て:216円

ローソン銀行

引き出し 7時から19時:無料・19時から7時:1件ごとに108円
預け入れ 7時から19時:無料・19時から7時:1件ごとに108円
口座振込 ローソン銀行宛て:7時から19時:54円・19時から7時:162円
他行宛て:7時から19時:216円・19時から7時:324円

このようにローソン銀行の手数料設定は、サービス開始時点では時間外手数料が多く設定されていて、セブン銀行や都市銀行と比べると有利とは言えません。

提供する内容に圧倒的な差があるサービス

普通預金・定期預金をはじめ、クレジットカードやデビットカード、カードローンなどのさまざまなサービスを提供しているセブン銀行に対して、ローソン銀行は開業時点で普通預金・定期預金とATM利用に限られるなど、魅力的とは言えません。

ローソン銀行では提供がないカードローン

また、セブン銀行では少額の利用に特化したセブン銀行カードローンを提供していますが、ローソン銀行は現時点でカードローンサービスの提供については触れていません。
将来的には独自のカードローンサービスが提供されると予想されますが、現時点ではローソン銀行の利用者は発行予定のクレジットカードのキャッシング枠を利用する以外にお金を借りる方法はなさそうです。

おわりに

銀行としては7年ぶりの新規開業となるローソン銀行ですが、同じコンビニATM事業から生まれたセブン銀行と比較して、開始時点では魅力的なサービスを提供しているとは言いにくい面が少なくありません。
サービスの方向性を見てみると、手数料収入に特化していることがうかがえるローソン銀行ですが、どのようなサービスを提供するようになるのか、要注目と言えそうです。

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