
誘惑の多い大学生が親元をはなれて一人暮らしをはじめると、お金のやりくりでつまづくことは珍しいことではありません。最近は仕送り金額も減少傾向にあり、学生の金銭事情はますます苦しいものとなっています。
お金のやりくりが苦しいときに頼れるカードローンですが、学生がカードローンの借り入れをすることはできるのでしょうか。
今回は、学生のカードローンの利用と、そのポイントを見てみましょう。
そもそも、カードローンは学生でも申し込める?
そもそもカードローンは、学生でも申し込みできるのでしょうか。まずはこの点を見てみましょう。
ほとんどのカードローンでは申し込みできる人を限定する「申し込み条件」を設定していますが、おおむね「安定した収入がある成人以上」を対象としていることは共通です。この条件に当てはまる学生はそれほど多くなく、学生がカードローンに申し込んでも借り入れを受けることは難しいと言えます。
ただし、ネット銀行や地方銀行を中心に一部のカードローンサービスでは、学生の利用にも対応していることがあるので、どうしても必要なときにはこれらのカードローンサービスを利用することも有力な選択肢です。
制約が多い?学生がカードローンに申し込みをするときの注意点
では、実際に学生がカードローンに申し込みをして借り入れを受けるためには、どのような点に注意する必要があるのでしょうか。
学生がカードローンに申し込むときに気をつけたいポイントを見てみましょう。
必ずある?勤務先・親元への在籍確認
カードローンは審査の途中で、申し込んだ人が実際に働いているか確認する「在籍確認」と呼ばれる確認作業が挟まれます。在籍確認は新規申し込みでは必ずといっていいほどおこなわれるため、アルバイト先や実家に連絡がいくことは避けられません。
在籍確認は会社名や目的を伏せるなど、在籍確認とはわからないようにおこなわれますが、何らかの反応があることは注意しておきたいポイントです。
審査に通っても融資枠は小さい?
借入限度額として数百万円から1千万円まで、大きな金額が設定されているカードローンですが、学生の借りられる金額はごく限られてきます。
学生が借り入れできる金額の目安は融資できる最低限度である十万円から多くても数十万円と言われ、必要な要件以外に利用するのは難しい金額の借り入れにとどまります。
学生への融資枠が限られる理由はいくつかありますが、大きく影響しているのが「総量規制」です。
総量規制とは貸金業法が定める「年収の3分の1を超える貸し付けを禁止する」規則であり、アルバイトをしていても年収の低い学生に設定できる融資枠は、限定されたものになるのです。
この他にも個人信用情報の蓄積がないなど、社会人と比べると学生は審査のさまざまな面で不利であることはいなめません。
未成年がカードローンの契約をできないのはなぜか?
同じ大学生でも未成年であれば、そもそも審査の対象にすらなりません。なぜ未成年の申し込みは審査対象外なのでしょうか。
民法では未成年は「判断能力が欠如」した状態としてあつかわれ、未成年者が一方的に契約を結ぶことは違法行為とされています。そのため、銀行法や貸金業法でも未成年と金銭契約を結ぶことは禁じられています。
ちなみに結婚をすれば民法上では20歳未満でも成人として扱われますが、それでも審査対象となるケースはまずないと考えてよいでしょう。
銀行の預金を担保にお金を借りられる?
このように学生のカードローンの申し込みは、社会人と比べると極めて難しいと言えます。学生がお金を借りる手段には、カードローン以外にどのようなものがあるでしょうか。
意外と知られていない確実にお金を借りる手段としては、銀行の定期預金を担保にお金を借りる「定期預金担保貸付」があります。
定期預金担保貸付のメリットとしては、見逃せないポイントとして無審査で使えることと実質年率(利率)が極めて低いことがあげられ、デメリットとしては借りられる金額が定期預金残高に左右されることや、借り入れがある状態で口座に入金すると、全額が返済に充てられる点です。
おわりに
ここまで、学生がカードローンに申しこむポイントを見てきましたが、実際に学生がカードローンで借りるということは現実的とは言えません。
お金が入り用なときには、カードローンやキャッシングよりも、定期預金担保貸付のように、確実性の高い仕組みを活用することを考えましょう。