
手軽で便利に利用できるカードローンは、いざというときに頼りになる仕組みですが、その手軽さから、借り過ぎによって返済負担が重くなるリスクは無視できません。
毎月キチンと返済を進めているのに借入残高が減らないという状況におちいる前に活用したいのが「随時返済(繰り上げ返済)」をはじめとする返済方法です。
今回は繰り上げ返済を含めて、カードローン返済を進める三つのポイントを見てみましょう。
知っておきたいカードローン返済の基本
はじめに、カードローンの基本となる返済方法を見てみましょう。
事前の契約通りに返済を進める「約定返済」
カードローン返済の基本となるのが、事前の契約にしたがって返済を進める「約定返済」です。
約定返済では契約時に返済金額や返済利率についてカードローン会社から利用者に通知され、利用者はその内容にしたがって毎月の返済を進めていきます。
約定返済はリボルビング払いを基本として、返済金額は元本と利息の返済に振り分けられます。
約定返済とは別に返済を進める「随時返済(繰り上げ返済)」
約定返済とは別の返済方法としてほとんどのカードローンが対応しているのが、任意のタイミングで任意の金額を現金自動預払機(ATM)などから返済する「随時返済(繰り上げ返済)」です。
繰り上げ返済で返済を進めると、返済したお金は全て元本の返済に充てられるため、より速やかに返済を進めることができます。
カードローン返済を確実に進める三つのポイント
このようにカードローン返済は約定返済と繰り上げ返済が基本となりますが、この二つをいかして返済を進めるときに気をつけたいポイントを見てみましょう。
約定返済の返済期日は必ず守る
カードローンの返済は約定返済が基本ですが、約定返済をトラブルなく進めるためには返済期日を厳守することが欠かせません。
多くのカードローンでは口座引落による返済となるため、返済日に口座残高が十分にあれば問題ありませんが、口座残高の不足により引き落としができなければ、返済期日を破ることになります。
どのような理由でも返済期日を過ぎれば遅延損害金が生じるだけではなく、個人信用情報に返済トラブルがあったことが記録され、将来の借り入れにも影響することが考えられます。
返済期日によるトラブルを避けるためには、返済期日を給料日後など、返済しやすい日に設定できるカードローンを選ぶことも重要です。
毎月の返済金額の設定を見直す
毎月の返済負担を小さくするために返済金額を低く設定している人は、できるだけ速やかに見直しをすることが返済を進めるためには欠かせません。
短期的に見れば、毎月の返済金額が小さいほど負担が小さくなることは確かですが、それだけ借入期間が長くなり、支払利息が大きくなり、結果として返済総額が大きくなります。適切な返済金額の設定はトラブルのない返済には欠かせません。
返済金額の変更の中でも増額は簡単にできますが、減額は返済状況や契約内容によっては難しいことがあります。返済を進めるためにむやみに大きな返済金額を設定しないように気をつけましょう。
臨時収入が入ったら「繰り上げ返済」を活用する
最初に見たように、カードローンの返済方法には事前の契約どおりに毎月の返済を進める「約定返済」と、好きなタイミングと金額で返済を進める「繰り上げ返済」の2種類があります。
約定返済では返済金額は元本と利息の返済に振り分けられますが、繰り上げ返済では全額が元本の返済に充てられるため、返済を進めるためには繰り上げ返済は積極的に活用したい仕組みです。
ただし、繰り上げ返済での返済分は約定返済とは別枠での返済になるため、約定返済分は用意しておく必要があります。
おわりに
手軽で便利なカードローンですが、その手軽さから時として「借金である」という認識のないまま安易な利用をくり返し、返済に苦労したという経験談は珍しくありません。
カードローンの借り入れは借金であるという大前提を踏まえて、返済期日の厳守や適切な返済金額の設定、繰り上げ返済の活用などで、トラブルのない返済を終えるまでがカードローンの利用と言えます。