
手軽で便利にお金を借りられるカードローンは消費者金融が中心となって提供されていましたが、近年では銀行でも独自のカードローンを提供するところが増えています。
特に地域密着で営業する「地方銀行」や、インターネット上で諸手続きをおこなう「インターネット専業銀行(ネット銀行)」などは、従来のカードローンと比べると魅力的な借入条件やサービスを提供していることも珍しくありません。
今回は、地方銀行やネット銀行の提供するカードローンの特徴を見てみましょう。
知っておきたい「地方銀行」と「ネット銀行」とは
そもそも、地方銀行やネット銀行とはどのような特徴を持つ銀行なのでしょうか。その特徴を見てみましょう。
地域経済に大きな影響力を持つ「地方銀行」
地方銀行とは、一般社団法人「全国地方銀行協会」に加盟している銀行であり、本店所在県内で最大規模の金融機関であることが多いのが特徴です。
グループ企業や融資先、メガバンクとのつながりにより地域経済にも大きな影響力を持ち、バブル期には積極的な海外進出を進めていましたが、バブル崩壊とその後の景気低迷により業務縮小を余儀なくされています。
ウェブ上で完結する「インターネット専業銀行(ネット銀行)」
インターネット専業銀行(ネット銀行)とは、基本的に実店舗を設置せずに電話・インターネットなどオンラインでの取引に特化した銀行の総称です。
実店舗を廃止することで大胆なコスト削減を実現、低い手数料と高金利などの顧客還元につなげています。サービス開始当初は個人向けの預金業務に特化していましたが、現在では個人向け各種ローンの提供や企業向け融資など、従来の銀行と同様のサービスを提供するようになっています。
国内でネット銀行として営業しているのは、
- ジャパンネット銀行 (JNB)
- ソニー銀行(ソニーバンク)
- 楽天銀行(旧イーバンク銀行)
- 住信SBIネット銀行
- じぶん銀行
- 大和ネクスト銀行
が知られています。
知っておきたい銀行カードローンの特徴
個人向け融資に注力する流れにのっとって、地方銀行やネット銀行もカードローンの提供に乗り出しています。銀行カードローンにはどのような特徴があるのでしょうか。
銀行カードローンサービスの特徴として、消費者金融カードローンと比べると借入条件が有利なことが多いことがあげられます。
消費者金融カードローンの借入限度額が数百万円程度であるのに対して、銀行カードローンは借入限度額は数百万円から1000万円とより大きな借入限度額が設定されています。実質年率でも消費者金融カードローンが法律の上限である18%を設定しているのに対して、銀行カードローンは主力となるカードローンでは10%台前半と低利率な点でも魅力です。
このように借入条件では消費者金融カードローンに比べると魅力的な反面、審査が厳しく通りにくい、提携金融機関が少ないと返済に手間がかかるなどのデメリットが知られています。
注目の地方銀行・ネット銀行カードローンの特徴とは
このような特徴がある地方銀行とネット銀行ですが、提供するカードローンにはどのような特徴があるのでしょうか。それぞれの特徴を見てみましょう。
他サービスと連携が魅力の地方銀行カードローン
地方銀行カードローンの最大の特徴が、給与振込指定や住宅ローンなど他サービスの利用に応じて利率引き下げなど、さまざまなサービスがあることです。特に住宅ローン利用は利率引き下げの条件となることが多く、適切に利用することで数%の借入利率での借り入れができることも珍しくありません。
また、地方銀行によっては目的や用途によって申込・借入条件が異なる複数のカードローンを提供していることもあるので、より目的と用途にあったカードローンを選ぶこともできます。
魅力的な借入条件が見逃せないネット銀行カードローン
低コスト経営を徹底することで顧客に対して還元しているネット銀行は、数あるカードローンでも魅力的な借入条件を提示しているのが大きな特徴です。
銀行も含めたほとんどのカードローンは、借入限度額を数百万円程度に設定しているのに対して、借入限度額が1000万円を超えるネット銀行カードローンも存在するなど、その借入条件は魅力的です。
また、実店舗を設置していないため、他のカードローンと比べて提携金融機関・コンビニATMが豊富であり、借り入れ・返済に手間がかからないのも見逃せないポイントです。
おわりに
急速に貸付残高を伸ばしている銀行カードローンの中でも、サービス利用による優遇と豊富な選択肢がある地方銀行カードローンと、借入条件が魅力的なネット銀行カードローンは魅力的な選択肢です。
既に口座開設済みなら、積極的に選択肢に加えたいのが地方銀行・ネット銀行カードローンと言えるでしょう。