
無担保・無保証人で手軽に申し込めることから急速に広がったカードローンですが、規約をよく読むと「保証会社の保証を受けられる人」が対象と明記されています。
この「保証会社」とは、カードローンの審査でどのような役割を果たしているのでしょうか。今回は、保証会社とその役割、カードローンの審査で保証会社が見るポイントを解説していきます。
意外と知られていないカードローンの保証会社の役割とは?
カードローンの審査・利用で保証人の役割を果たす
保証会社を簡単にいうと、「審査・利用に関する保証業務を請け負う会社」であり、カードローンのさまざまな局面で関わってきます。
保証会社による保証の意味を理解するためには、「代位弁済」という制度を知っておく必要があります。
代位弁済とは、カードローン利用者が何らかの理由で返済事故を起こしたときに、利用者に代わって全額を弁済する手続きのことです。わかりやすく言えば、保証会社は銀行の貸付リスクを回避するための存在だということです。
カードローン会社に代わって審査をする
このような代位弁済を避けるためにも、保証会社はカードローン利用者の申し込み内容をはじめとして、返済能力を審査するためにさまざまなポイントを慎重に審査します。
詳しいポイントは後述しますが、審査では本人確認や所得証明など、実にさまざまな内容を審査すると言われています。
返済トラブルが起きたときに「代位弁済」で対応する
保証会社とカードローン利用者の関係は、保証会社が代位弁済をしてから本格的にはじまります。
利用者に代わってカードローン会社に対して返済をする「代位弁済」をすることで、カードローン会社が持つ債権は保証会社に異動します。保証会社はこの債権を回収するために、カードローン利用者に対して返済を求めるのです。
保証会社は仮に代位弁済をしても収益が出るとはされるものの、やはり貸し倒れのリスクが大きいことから一括返済を求めるなど、返済の負担は無視できません。
また、代位弁済を受けた時点で事故情報が信用情報に記録されるため、その後一定期間は新たな借り入れを受けることはとても難しくなります。
カードローンの保証会社は審査でここを見る!
申し込み情報
実際の審査を担当する保証会社が注目するのは、「申し込み情報」と「収入の状況」、「信用情報」の3つと言われています。
申し込み情報はカードローン申し込みのときに記入する個人情報や借入希望額、ほかのカードローンの借り入れの有無などが当てはまります。
収入の状況
申し込み情報として提出される情報の中には、申し込み時点の収入の状況もあります。返済能力に直接影響する収入の状況は、審査でもとくに厳しく見られるポイントの一つです。
信用情報
申し込み情報や収入の状況とあわせて注目されるのが、「指定信用情報機関」が収集・記録する「信用情報」です。
過去の申し込みから返済までの一連の流れを記録していることから、信用情報は返済能力を知るためには欠かせない情報であり、収入の状況と合わせてとくに厳しく見られるといわれています。
保証会社の多くは消費者金融会社
このようにカードローンの審査でさまざまな役割を果たす保証会社ですが、銀行カードローンであればそのほとんどがグループの消費者金融が担当しています。
このような状況になった背景には、消費者金融の多くが経営が悪化したことでグループの傘下に入り、銀行カードローンとのすみわけを図ったことが影響していると言われています。
トラブルがあった消費者金融会社が保証会社だとどうなる?
保証会社は消費者金融が担当していることが多いことから、意外な場面でカードローン審査の障害になることがあります。
申し込みから借り入れ・返済までの一連の状況を登録した「信用情報」を信用情報機関に提出しています。一般的にカードローンの審査ではこの信用情報機関に集約されている信用情報を参照しますが、これとは別にカードローン会社が独自に信用情報を保管している場合があります。仮に保証会社となっているカードローン会社と過去に利用トラブルを起こしていると、独自の信用情報に基づいて「社内ブラック」と認められ、審査に通らないことがあります。
おわりに
問題なく利用している間は特に気にならない保証会社ですが、実は申し込み・審査から返済まで、一貫してカードローンの利用に大きく関わっています。
申し込みをするカードローンの保証業務を担当しているのがどの消費者金融か、申し込み前に知ることは審査に通るためにも欠かせないと言えそうです。