2016春闘とベア_アイキャッチ

2016年の春闘とベアから考えるカードローンの使い方

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春先恒例のイベントである「春闘(しゅんとう)」がはじまり、先陣をきった大手製造業のベアについて回答が出そろいました。
今回は2016年の春闘とベアの内容と、それを踏まえたカードローンの利用法について検討してみましょう。

春闘(しゅんとう)とベースアップ(ベア)とはなにか

労働組合にとって1年でもっとも大きな闘いが、「春季生活闘争」いわゆる春闘です。
日本では毎年4月を新年度のはじまりにする慣例があり、4月をめどとして、新卒社員の入社や給料の見直しなどの人事異動がおこなわれます。
そこで4月の人事異動前の2月から3月にかけて、労働組合が給料や労働時間などの労働条件について要求をおこない、会社と労働組合が交渉するのが「春季生活闘争」、いわゆる春闘(しゅんとう)です。
春闘は自動車や電気機器、鉄鋼などの大手製造業から交渉がはじまり、その年の春闘の方向性を固めたあとに鉄道や電力会社などの非製造業、中小企業と続き、3月16日の集中回答日を山場として3月中に全ての交渉が終了します。
春闘の結果、会社の在籍期間や年齢などを考慮して毎年定期的に加算される「定期昇給」と別に、労働生産性の向上部分の評価やインフレ率に応じて名目賃金を調整するために、さらに加算されるのが「ベースアップ(ベア)」です。
高いインフレ率が続いていた1980年代末から1990年代初頭にかけてのバブル景気のころには、毎年4%から5%程度のベアで交渉が成立していましたが、バブル崩壊後の1990年代後半に入るとベアは1%を割り込み、2000年代にはベア0%、定期昇給のみという厳しい結果が続いていました。

安倍政権の強力な要請により3年連続でベア実現

このように賃金の伸び悩みが続く中、2013年の参議院議員選挙により第一党に返り咲いた自民党を率いて、再び首相に就任した安倍首相は、「アベノミクス」と呼ぶ経済政策パッケージを打ち出すと同時に、特に大企業に対して強力な賃上げの要請をおこないました。
この賃上げ要請と同時に企業業績の改善と労働力の需要と供給のひっ迫が重なり、2014年から2016年に至るまで3年連続でのベアが実現することとなります。

2016年の春闘とベアはどのような内容だったのか

3年連続でベアが実現したと言うものの、その内容はどのようなものだったのでしょうか。
2016年のベアの内容について新聞各紙から引用して見てみましょう。

2016年春闘の労使交渉で、味の素は8日までに、所定労働時間を1日当たり20分短縮することを労働組合側に回答、妥結した。短縮後は1日の労働時間が7時間15分となる。(時事通信)

労働時間、1日20分短縮=基本給は維持―味の素

今年の春闘が16日の集中回答日に向けて大詰めに差しかかっている。日立製作所など電機大手5社の労使交渉は11日、基本給を底上げするベースアップ(ベア)について、月額1,500円で事実上、決着した。(読売新聞)

電機大手5社、ベア1,500円で決着…低水準に

平成28年春闘で、トヨタ自動車の労使交渉は15日、ベースアップ(ベア)に相当する賃金改善分を月額1,500 円とする方向で事実上決着する見通しとなった。ベアは3年連続。高収益を社員に還元するとともに、政府が呼びかける賃上げに応じる。労働組合の要求額が前年の半額の3,000円に抑えられたこともあり、ベアの額は27年(4,000円)と26年(2,700円)を下回る。(産経新聞)

トヨタ、ベア1,500円で決着へ 一時金は満額 平成28年春闘
こうしてみると、3年連続でベアは実現こそしたものの、バブル期のような大幅引き上げは見込めないどころか、年を追うごとに引き上げ幅が圧縮されているのが現状です。

ベア引き上げ幅の圧縮で考えたいカードローンの利用

このようにベアは3年連続で達成こそされたものの、その内容については年々圧縮されているのが現状であり、懐具合を考えるとレジャーや奮発した外食を控えたくなりますが、そんなときに検討したいのが少額・短期のカードローンの借り入れです。
2013年と多少古いデータですが、インターネット専業銀行のジャパンネット銀行のおこなった調査では、カードローン利用者の実に半数近くが借り入れの目的として「娯楽・交際費」をあげています。
また、1回の借入金額も10万円未満と回答した人が6割を超え、カードローンはこれまでイメージと異なり気軽に利用されていることが分かります。

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出典:カードローン利用に関する実態・意識調査を実施|ジャパンネット銀行
注意したいのが、少額・短期の借り入れであっても返済が遅れると、個人信用情報に事故情報として記録されてしまうことです。
負担感が少ない少額・短期の借り入れは、ついうっかりの返済忘れを招きやすいですが、返済忘れを重ねて返済事故にならないように気をつけましょう。
返済事故を起こしたことが個人信用情報に記録されると、カードローンの借り入れだけではなく、クレジットカードや住宅ローンなどの個人向け融資を受けられなくなります。
少額・短期の借り入れだからと言って気軽に考えず、期日に返済をおこなうように気をつけましょう。

おわりに

期待のアベノミクスも失速が明らかになりはじめ、2016年の春闘も過去2年に比べると低調な内容で終わりました。
しかし、生活の息抜きとしてのレジャーや外食は欠かせません。そんなときにこそ、計画的なカードローンの利用で家計に負担のない息抜きをしたいものです。

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