
手軽で便利なカードローンですが、申し込んだときの限度額では足りないときには、新たに申し込みをするよりも、そのカードローンの限度額を増やす「増額申請」のほうが後々の負担が小さくて済みます。
今回は、カードローンの増額申請のメリットと、手続きの流れを見てみましょう。
複数借り入れより負担が少ない?「増額申請」とは
手持ちのカードローンの限度額で足りなくなったときの手段はいくつかありますが、オススメしたいのが「増額申請」です。
増額申請とは、既に契約しているカードローンの借入限度額を増額する手続きであり、新規申し込みと同様に、申し込み・審査を経て増額の可否や増額金額が決定されます。
仮に100万円が必要になったときを考えると、限度額50万円のカードローンを二つ借りるより、限度額100万円のカードローンを一つ借りるほうが金利負担は小さくなります。さらに返済金額や返済日の管理など、返済の管理も一本化されるので、返済トラブルを招く可能性が小さいのも見逃せないポイントです。
ほとんどのカードローンは限度額に応じて利率が低くなるように設定されているため、限度額の引き上げは最終的な返済金額を小さくすることが期待できます。既にカードローンの借り入れがある状態でさらに借り入れを考えているのであれば、複数借り入れのより増額申請のほうがより負担が少ないと言えるでしょう。
カードローンの増額申請には申し込みが欠かせない
カードローンの限度額は申込時の審査結果によって決定されますが、増額申請をすることで限度額の増額が可能となっています。
クレジットカードなどと違って利用者から申し込みをする必要があり、申請に当たってはさまざまな書類提出が求められることもあるため、手続きの流れや必要書類を把握することが欠かせません。
増額申請に必要となる書類
新規申し込みと同様に審査が必要となる増額申請では、申し込みに当たって書類提出が求められることがあり、主なものでは所得証明(収入証明)書類や本人確認書類などがあります。
書類提出の有無はカードローンによって異なるため、増額申請をするときには事前に必要書類の有無を問い合わせて用意しておくと良いでしょう。
手続き自体は簡単な増額申請
通常の審査と同様の手続きをとることから、増額申請を通ることは難しいことと思われていますが、新規申し込みで審査を通過しているため、借り入れ・返済に問題がなければそれほど難しくありません。
新規申し込みと同様にインターネットや電話で手軽に申し込めるので、増額申請の申請はイメージほど難しくないと言えるでしょう。
カードローンの増額申請に通るために必要な三つのこと
増額申請では審査を通るためにはいくつか気をつけたいポイントがあります。そのポイントを見てみましょう。
新規申し込み時点から収入が増えているか
カードローンに限らずお金を借りるためには、相応の収入が必要となります。借入限度額の決定には利用者の収入が大きく影響しますが、増額申請も例外ではなく、収入の増減は審査の重要な判断材料の一つとなっています。
新規申込時よりも収入が増えていればそれだけ返済能力が上がったと判断されるため、増額申請は通りやすいと言えます。
注意したいポイントとして、増額申請であっても貸金業法に定める「総量規制」の対象となるため、むやみに大きな金額での増額申請はできないことがあげられます。
延滞などの事故情報の登録がないか
増額申請では新規申し込みと同様に、個人信用情報に返済トラブルがあったことを意味する「事故情報」の有無が大きく影響します。契約後に返済遅延などの経験があれば、増額申請に通らない可能性は極めて大きくなります。
カードローンの契約期間
意外と見過ごしがちなポイントとして、新規申し込みをしてから増額申請をするまでの期間があります。新規申し込み後1週間もたたずに増額申請の申し込みをしても、通る可能性はまずありません。
増額申請が通るようになる契約期間の目安としては1年以上が必要と言われています。これは、増額申請ではそれまでの借り入れ・返済履歴が返済能力の有無を判断する上で重要な要素として扱われているからです。
おわりに
複数借り入れよりも返済負担が小さいことから、より大きな借り入れが必要なときには増額申請のほうが有効である場合がほとんどです。
増額申請を申し込むためには、新規申し込みと同様に利用者の「収入」と「信用」が審査の重要なポイントとなります。
増額申請の申し込み・審査は、自分のカードローンの利用状況を把握し直すための良い機会とも言えます。自分の「収入」と「信用」の見直しのためにも、必要に応じて増額申請をしても良いかもしれません。